小麦という支配者

小麦という支配者

こんにちは、フジサキです。
前回の投稿に関連する内容ですが書かせて頂きます!

人間は250万年もの間、植物を採ったり、動物を狩って生活をしてきました。
ですが、1万年ほど前からすべてのことが変わっていきました!
それは、動植物の命を操作することに、人間がほとんどの時間と労力をかけ始めたのです。

人間は朝から晩まで、種を蒔いたり、作物に水をやり、雑草を抜き、草地に羊を連れて行き育てました。こうやって働けば、より多くの果物や穀物、肉が手に入ると思っていたようです。

人間の暮らしの革命で、これを農業革命といいます!

農業革命の悲劇

かつての学者たちは、農業革命は人類にとって大躍進だったと宣告していました。
進化によって、しだいに知能の高い人々が生み出され、そして人々は利口になり、自然の秘密を解読できたので、羊を飼い慣らし、小麦を栽培することができたと言いました。

ですが、この話は夢物語のようなのです!
人々が時間とともに知能を高めたという証拠がないのです。
狩猟採集民は農業革命のかなり前に、自然の秘密を知っていたようです。

なぜかというと自分たちが狩る動物や採取する植物についての深い知識がないと命に関わるからなのです。
そして農耕民は狩猟採集民よりも満足度の低い暮らしをしていたようです。

人間は農業革命によって、手に入る食糧の総量はたしかに増えました、ですがそれによって人工爆発と食糧が常に満たされているエリート層が誕生しました。
平均的な農耕民は、平均的な狩猟採集民よりも苦労して働いたにも関わらず、見返りに食べられる食糧は少なかったのです。

小麦に家畜化された人間

それは誰の責任だったのでしょうか?
王様?商人?でもなく小麦、ジャガイモ、稲などの一握りの植物種だったのです!
これらを人間は栽培化したと思い込んではいますが、逆に人間が家畜化されてしまったようです(たしかにラーメンとかめちゃ食べたくなるし)

ただの雑草だった小麦は有利になるよう人間たちを操ることによって、成功していきました。
2000年ほどのうちに、世界の多くの地域で、朝から晩までずっと小麦の世話ばかり焼いて過ごしていました。

小麦は非常に手がかかり、岩屋や石が嫌いなので、汗水たらして取り除きました。

小麦は他の場所や水や養分を他の植物と分かち合うのを嫌ったので、毎日毎日延々と草むしりをしていました。

小麦はよく病気になるので虫や疫病が発生していないかを、いつも注意して見ている必要がありました。

小麦はウサギやイナゴなど、それを好んで餌にする他の生き物たちに対して無防備だったので、農耕民は常に目を光らせておかなければいけなかったのです。

小麦は大量の水を必要としていたので人間たちは泉や小川から苦労して運んできて与えていました。

小麦は栄養を貪欲に求めたので、動物のフンまで集めて、小麦の育つ地面を作っていかなければならなかったようです。

人間の身体は、そういった作業をするように進化しておらず、石を取り除いたり水を運んだりするようにではなく、リンゴの木に登ったり、動物を追いかけませすために進化してきました。

人類の脊椎、膝、首、土踏まずにそのつけが回り、農耕への移行のせいで、椎間板ヘルニア、関節炎、ヘルニアなどの新たな疾患が生まれたようです!
そして農業労働には時間がかかるため、小麦のそばに定住を余儀なくされてしまいました、なので人間が栽培化したのではなく、人間が家畜化されてしまったようですね(つら。)

はい!
今回は農業革命と小麦の話でした。
農業革命の時代はたしかに辛い時期ではありましたが、それがあって今のような豊かな暮らしができると思うと感謝感謝でしかありませんね。

今の現代人も小麦に家畜化されてるなーと思うところはあるものの、その分、選択ができるくらい食事に溢れているので自分の気持ちの持ちようで健康にも不健康にもなるなと感じました。

さて、むね肉茹でるかw

では、またー

▼引用元の本
サピエンス全史(上)文明の構造と人類の幸福